中小企業省力化投資補助金(以下「省力化補助金」)【カタログ注文型】は、設備メーカー・販売店が自社製品を「省力化効果の高い設備」としてカタログに登録し、ユーザー企業との共同申請を通じて導入を後押しするためのスキームです。
ロボット、画像検査装置、自動倉庫、複合加工機など、現場の人手不足の課題に直結する設備について、メーカー・販売店側と共同で申請する点が【一般型】との大きな違いです。
政府は、賃上げと生産性向上を両立させるため、省力化投資を通じた中小企業支援を強化しており、省力化補助金【カタログ注文型】は、設備メーカー・販売店が中小企業の省力化ニーズに応える際の受け皿となる制度と言えます。
IT導入補助金で先行してきた「ベンダーとの共同申請」の仕組みを、高額な設備投資にも本格的に展開した制度と言えます。
本ページでは、設備メーカー・販売店様向けに、省力化補助金【カタログ注文型】の仕組みと、販売戦略に活かすためのポイント(カタログ登録・共同申請の留意点)、外部専門家との連携方法について、「中小企業診断士×行政書士×認定支援機関」の視点から整理してご紹介します。
省力化投資補助金【カタログ注文型】の概要
中小企業省力化投資補助金は、事前に設備メーカー・販売店がカタログ登録を行う必要があります。
購入を検討する中小企業者は、カタログ登録が完了した設備(=省力化効果が国から認められ設備)を選ぶ必要があります。
| 対象製品 | 事前に登録されたカタログに掲載された省力化製品(IoT、ロボットなど)。 |
|---|---|
| 対象企業 | 日本国内で法人登記されている中小企業、あるいは一定条件を満たすNPO法人や社会福祉法人など。 |
| 補助率 | 1/2補助 |
| 補助上限額 |
【従業員5名以下の場合】 200万円(賃上げ要件満たせば300万円) 【従業員6~20名以下の場合】 500万円(賃上げ要件満たせば750万円) 【従業員21名以上の場合】 1,000万円(賃上げ要件満たせば1,500万円) |
| 申請の流れ |
① GBizID(電子申請アカウントを取得する) ② 製品カタログに登録されている省力化設備を、販売業者と共に選定する ③ 販売業者(及び中小企業支援機関等)のサポートを受け、事業計画を策定する。 ④ 電子申請する ⑤ 採択されたら、設備導入、実績報告、3年間の効果報告を実施する。 |
| 補助対象となる省力化設備 | 省力化設備の製造業者は事前にカタログ登録の審査にクリアするよう、手続きを進める必要があります。カタログ登録は工業会を通じて審査依頼し、経済産業省が承認する流れになっています。 |
| 製品カテゴリ | スチームコンベクションオーブン / 券売機 / 自動チェックイン機 / 自動精算機 / 清掃ロボット / 配膳ロボット / 自動倉庫 / 検品・仕分システム / 無人搬送車(AGV・AMR) / タブレット型給油許可システム / オートラベラー / 飲料補充ロボット / デジタル紙面色校正装置 / 測量機(自動視準・自動追尾機能付き高機能トータルステーション) / 丁合機 / 印刷用紙高積装置 / インキ自動計量装置 / 段ボール製箱機 / 近赤外線センサ式プラスチック材質選別機 / デジタル加飾機 / 印刷紙面検査装置 / 鋳物用自動バリ取り装置 / 自動調色システム / 蛍光X線膜厚測定器 / 自動裁断機 / 原材料自動計量混合搬送装置 / トムソン加工自動カス取り装置 / 印刷用紙反転機 / 5軸制御マシニングセンタ |
※制度の内容は今後変更される可能性があります。最新の公式情報をご確認のうえ、ご判断ください。
製品カタログ登録の要件
メーカー・販売店は、自社の省力化設備が、製品カタログの登録要件を満たすよう、準備を進める必要があります。
| 省力化設備の要件 |
省力化設備は、日本国内で登記された法人が製造または取り扱い、かつ補助金の目的に合致する省力化効果が証明されること。 製品が汎用性を持ち、特別な開発が不要であること。また、既存の販売実績が3社以上あること。 価格設定が経済的に合理的であり、市場価格を超えていないこと等。 |
|---|---|
| カタログ登録の準備資料 |
機能説明資料や導入経費を証明する資料(例:機能一覧、概要図)。 販売価格やランニングコスト、製品概要、製品対象業種などの詳細が明記された資料。 |
| 省力化効果の数値的基準 |
製品が中小企業の業務において一定以上の省力化効果を発揮することが求められ、対象業種の業務領域において効果を数値で示す「省力化指標」を超える必要があります。 導入により人件費削減効果が期待でき、投資額が4年以内(耐用年数5年以上の製品は0.8倍以内)で回収できる見込みがあること。 |
| 審査プロセス |
工業会等が製品審査を行い、補助金事務局が省力化効果を確認した上で承認。 登録製品は補助金カタログに掲載され、補助対象製品として公開されます。 |
省力化補助金【カタログ注文型】:共同申請の仕組み
カタログ注文型の基本的なスキーム
省力化補助金【カタログ登録型】の全体像は、概ね次の5ステップで整理できます。
- step1:自社製品の省力化効果(人手削減・工数削減など)を整理し、カタログ登録に向けた仕様書・実績データ等を準備します。
- step2:所管の工業会等を通じて、省力化製品としてのカタログ登録申請を行い、審査・登録を受けます。
- step3:カタログ掲載製品の取扱事業者として、販売事業者(販売店・商社・代理店等)の登録を行います(設備メーカーが販売も担う場合は兼務も可能です)。
- step4:ユーザー企業(中小企業)からの相談を受け、現場の課題や省力化ニーズをヒアリングし、対象製品を用いた導入計画を共同で検討します。
- step5:販売事業者がユーザー企業を申請システム上で招待し、共同で事業計画を作成のうえ、交付申請を行います。採択・交付決定後、設備導入・実績報告・効果報告まで一連のプロセスを進めます。
【一般型】との違い
省力化補助金【一般型】は、個々の工場や業務プロセスに合わせて設備構成を自由に設計し、”オーダーメイド又は、汎用設備を複数組み合わせて”、省力化投資を行うための枠組みです。
一方、【カタログ注文型】は、あらかじめ審査・登録された省力化製品の中から選び、登録済みの販売事業者と共同で申請する仕組みで、手続きの分かりやすさとスピード感が特徴です。
⇒※一般型の詳細は「省力化補助金【一般型】の申請要件とポイント」をご参照ください。
設備メーカーや販売店が押さえるべきポイント
ポイント①:カタログ掲載までのリードタイムを前提に準備する
省力化補助金【カタログ注文型】は、「①製品カテゴリの基準整理 」→ 「②工業会での審査」 → 「③カタログ掲載」まで、一定の時間を要します。メーカー・販売店としては、「いつから補助金を絡めた販売提案を始めたいか」から逆算し、早めに省力化効果のデータ整理(人手削減時間・工数削減・導入実績など)と社内の担当窓口を固めておくことが重要です。
ポイント②:共同申請〜効果報告まで、各担当者の役割分担を決めておく
【カタログ注文型】では、販売事業者がユーザー企業と共同で申請を進める前提になります。そのため、カタログ登録後の
- 見込み顧客との初期相談・提案対応
- 交付申請に必要な情報整理・書類作成のサポート
- 導入後の実績報告・効果報告に関するフォロー
などを、社内でどこまで対応するのかをあらかじめ決めておくことが重要です。窓口や責任範囲が曖昧なままだと、営業・技術・管理部門のいずれかに過度な負荷がかかり、現場での不満や案件の取りこぼしにつながりかねません。
補助金の共同申請や報告書の作成については、必要に応じて外部の専門家を組み合わせるなど、自社のリソースと得意・不得意に応じた体制を設計することが現実的です。
ポイント③:営業現場で使える「説明資料」と案件管理のしくみを整える
カタログ注文型を販売支援に活かすには、個々の営業担当者の力量に任せるのではなく、社内で共通して使える「型」を持っておくことが重要です。具体的には、
- 営業担当者が使える、ユーザー企業向けの1〜2枚もののヒアリングシートや説明資料
- 管理者が全体を俯瞰できる案件進捗シートや、要件確認状況を管理する一覧表
といったツールを共通化しておくことで、担当者ごとの説明内容のバラつきや、案件の取りこぼしを防ぎやすくなります。営業・技術・管理部門で情報が共有されているほど、補助金を絡めた提案が社内に定着し、無理のない形で販売支援に組み込んでいくことができます。
メーカー・販売店が、外部専門家支援を受ける際のポイント
カタログ注文型で、メーカー・販売店支援が、外部専門家を活用する際のポイントは、「採択されるか」だけではなく、メーカー・販売店側のビジネスにどこまで踏み込んでくれるかで見るのがおすすめです。
ポイント①:カタログ注文型+ベンダー側支援の実績があるか
- 一般型や他補助金だけでなく、カタログ注文型でメーカー・販売店を支援した経験があるか
- どの業種・どの設備で、どの程度採択されているかを確認
ポイント②:販売支援まで含めた支援範囲が明確か
- ユーザー向け説明資料・ヒアリングシートづくり、営業担当へのレクチャー、商談への同席可否など
- 「申請だけ」ではなく、どこまで販売プロセスを一緒に設計してくれるかを事前に擦り合わせ
ポイント③:申請〜効果報告までの役割分担と報酬がクリアか
- 要件整理、申請システム入力、実績・効果報告のどこを専門家が担当するのか
- 着手金・成功報酬などの報酬体系が分かりやすく、ユーザー企業にも説明しやすいか
この3点を押さえて比較すれば、「とりあえず申請だけ」で終わらず、販売支援とセットで動いてくれる専門家かどうかが見えやすくなると思います。
弊社の支援スタンスと特徴(カタログ注文型)
クレアストは、大阪・近畿を拠点に「中小企業診断士×行政書士×認定支援機関」として、省力化補助金〖カタログ注文型〗を活用した設備メーカー・販売店様の販売戦略構築をサポートしています。単に申請書類を作成(行政書士業務を)するだけではなく、「どの製品をカタログ登録の軸にするか」「販売店との共同申請スキームをどう設計するか」といった、中長期のビジネスモデル設計も含めてご相談いただけます。
特徴①:製造業出身の専門家が、メーカー・販売店様をご支援
代表は製造業の技術営業出身で、繊維・縫製工場、金属加工、自動車内装部品、家具製造など、現場に入り込んだ支援経験があります。上場企業を含む製造業の補助金・設備投資支援実績を活かし、「どの工程の・どの作業を・どれだけ省力化できるか」という視点から、製品の強みを省力化補助金向けに整理・言語化していきます。
特徴②:中小企業診断士×行政書士×認定支援機関による一貫サポート
事業計画の設計(中小企業診断士)、交付申請・実績報告などの官公署へ提出する書類作成(行政書士)、金融機関との連携も視野に入れた経営支援(認定支援機関)をワンストップで提供します。2026年行政書士法改正も踏まえ、メーカー・販売店様がコンプライアンスに配慮しながら補助金を活用できる体制づくりを心掛けています。
特徴③:採択・交付決定後も、メーカー・販売店・ユーザー企業様を伴走支援
補助金を「採択して終わり」にせず、実績報告、精算払い、最大3年間にわたる効果報告まで、必要に応じて伴走支援します。設備がきちんと稼働し、省力化や生産性向上の成果として見える化されるところまでを意識することで、メーカー・販売店様にとっても次の提案につながる事例づくりをサポートします。
特徴④:補助金に限らず、中長期の販売支援・販売戦略もご相談いただけます
カタログ注文型はあくまで入口のひとつと位置付け、営業資料やヒアリングシートの整備をはじめ、他の補助金の活用や、補助金がない時期の販売支援も含めて、中長期的な視点でご一緒に検討いたします。
ご支援の流れ
- step1:お問い合わせフォームよりご連絡いただけましたら幸いです。省力化補助金【カタログ注文型】に関するご相談である旨と、メーカー様・販売店様の別をご記載ください。
- step2:お電話等で簡単に状況をヒアリングさせて頂いたのち、WEB会議(又はご訪問)の日程調整をさせて頂き、カタログ登録や販売スキーム構築に関するご相談をお受けいたします(この段階で費用はかかりません)。
- step3:費用・サポート体制等をご説明させて頂いた上で、正式にご依頼いただける場合は、契約関連手続きに進ませていただきます。※ご依頼は、原則として申請〆切の1カ月前までにお願いいたします。投資額が大きい場合や案件数が多い場合は、それ以上の準備期間が必要となる場合がありますので、お早めにご相談ください。
弊社の支援実績・支援事例
各々の中小企業様が直面していた課題に対しての解決に向けた支援やその成果を解説しています。
弊社は、2015年から10年以上申請サポートに携わっており、これまで250件以上の各種補助金の採択支援実績を有しています。
また、補助金を活用した設備メーカー様(上場企業)やIT企業様の販売支援実績もございます。
支援実績については、以下のページに整理しています。
⇒支援実績一覧はこちら
また、設備投資・省力化・生産性向上など、各企業様の課題に対して最適な解決策を提示し、補助金の活用を含めて支援してきた事例を紹介しています。
⇒ 支援事例のご紹介はこちら
サポート体制・報酬
【サポート体制】
・見込み顧客との商談同席(WEB会議等でに実施)
・事業計画・交付申請サポート
・採択後の実績報告サポート(メーカー・販売店様・購入企業様双方のご支援)
・補助金入金後の効果報告(3年間)のフォロー
【サポート報酬】
・着手金なし。1案件50万円(税別)〜。
※2026年行政書士法改正に関する当グループの対応(補助金申請サポート関連)はこちら
※カタログ登録からのご支援が必要な場合は別途お見積させていただきます。
最後に(大阪・関西発、全国の設備メーカー・販売店様へ)
本ページでは、省力化補助金〖カタログ注文型〗の概要や、設備メーカー・販売店様が活用する際のポイントについて整理しました。
クレアストは、大阪・近畿を拠点に活動する「中小企業診断士×行政書士×認定支援機関」として、カタログ登録・共同申請スキームの設計から、販売店向けの提案資料づくり、エンドユーザー(中小企業)の事業計画支援まで、一連のプロセスをトータルでご支援しています。
大阪・近畿エリアの設備メーカー・販売店様はもちろん、全国各地からのオンライン相談にも対応しております。
ご不明な点や個別のご事情がある場合は、下記のフォームより、お問い合わせください。
省力化補助金(カタログ注文型)のよくある質問
- メーカーではなく、販売店(商社・代理店)だけでも相談できますか?
- はい、可能です。販売店(商社・代理店)様からのご相談もお受けしております。カタログ登録の状況や販売体制を確認したうえで、支援内容をご提案いたします。
- カタログ登録前の段階から相談できますか?
- 可能です。カタログ登録前は、省力化効果の整理や資料作成など、必要な支援範囲を確認のうえ、個別お見積りとさせていただきます。
- 契約期間はありますか?
- はい、契約期間を定めてサポートさせていただきます。具体的な期間や内容は、お打合せのうえ決定させていただきます。





